『蚊』
それは人類創世以来、天敵たりうる最たるものである。人類が死に至るその原因には多くのものがある。その中で蚊による死者は年間で72万人にものぼり、実にこの世の中で最も人を殺している生き物なのだ。
常夏の昨今、人々は必ず彼らの猛攻に頭を悩ませる。毎年毎年、彼らの羽音に恐怖を覚える人間も少なくないのではなかろうか。
この戦いはきっと、神がアダムとイブをつくった時から、八百万の神が人間をつくった時からあったに違いない。
いや待て、アダムとイブはほぼ全裸と聞く。まともに服を着てる自分ですら刺されるのだから、彼らはきっと夏になるたび全身刺されまくって腫れで鎧をまとったに違いない。アーメン。。。
彼らとの戦いは果てなく続くだろう。どちらかが滅びるまで。
今日も僕は外へ出かける、虫除けスプレーをして、さぁ万全だ。3分後、黒い悪魔が僕の目をよぎる。まさか、そんなはずは、、、
足首の痒みがこの戦いの敗北を知らせる。
夏はまだ始まったばかり、、、
(※この文章はしがない大学生が書いたものになります。神への冒涜であるなどと言うご指摘があっても、目をつぶっていただけますと幸いです。そう、時たまにある、蚊に刺されたけど殺さず逃してあげる時のように。)
